高次の月と呼ばれるキロン。
こんばんは。
今日は、キロンについて書いてみたいと思います。
キロンは、比較的最近発見されており、1977年に天文学者であるチャールズ・T・コワールによって見つけられました。
土星と天王星の間にあり、変わった軌道が特徴で、太陽へ最も近づく時、土星の軌道の内側を通り、太陽から最も離れる時、天王星の軌道の近くまで近づきます。
占星術にはインナープラネット、アウタープラネットという言葉があり、
インナープラネット=目で見える惑星
(太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星の7惑星)
アウタープラネット=望遠鏡を使って見える惑星(天王星・海王星・冥王星)
という定義で使われているのですが、キロンは、この変わった軌道からインナープラネットとアウタープラネットの橋渡し役として捉えられています。
これは、未知の領域(アウタープラネット)からの光を既知の領域(インナープラネット)へ届ける役目であったり、逆に既知の領域のものを未知の領域へ届ける役目をキロンが担っていると考えられます。
ある一部の占星術師たちの間では、「高次の月」と呼ばれることもあったようです。
キロンは、キローンと呼ばれたり、カイロンと呼ばれていて、その名前はギリシャ神話における、医師であり多くの神々や英雄たちの教師であったケイロンから名付けられました。
ケイロンはクロノス神の子だったので不死身でしたが、ヘラクレスの毒矢で攻撃されたケンタウロスの傷を治療する際、誤って毒矢に触れてしまい、激しい苦痛に苦しみました。
あまりの苦しみに、ケイロンは不死身である身分を自らの意思で放棄し、死を選びます。その後、ゼウスがケイロンをケンタウルス座として空に上げたと言われています。
この神話のケイロンという人物から、キロンは、治療や教育、精神分析、ヒーラーなどと関わりがあり、
「傷ついたヒーラー」と呼ばれるキロンの示す場所は、私たちの核心にある傷を表し、キロンの恐れ、痛みを克服する過程で起きる変容によって、土星の表す領域から旅立ち、アウタープラネットの領域である高次の真実に繋がると考えられていて、それが、「高次の月」と呼ばれた理由なのではないかと思います。
明日は、キロンの属するサイン毎の特徴に入っていきましょう。
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